【島映画その1】沖縄・粟国島の『ナビィの恋』(前編)

いわゆるリゾート的な島で、大抵の人が思い浮かべるのが「沖縄」なのだと思う。だけど、10代の僕はひねくれていて「暑いだけ」と行ってもないのに嘯いていた。本気でそう思っていた僕の価値観を変えるきっかけをくれたのは、この『ナビィの恋』。

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後にNHKテレビ小説「ちゅらさん」のおばぁ役で全国区で人気を集める平良とみ風するナビィおばぁが、初恋相手との再会から心揺れ動く。という話に孫娘(西田尚美)やバ旅人(村上淳)のイイ感じな展開が絡まり、ドラマは終始ユーモラスに繰り広げられる。

 

で、この映画を見て「沖縄いいかも!」と思わされた点を幾つか挙げると――

 

その1 海と空の「青」、森の「緑」、ハイビスカスの「紅」の美しさ。

とにかく自然の美しさにシビれた。沖縄の日差しの成せるものでもあるのだろうけど、色が鮮やかで、グッと目に入り込んでくる。そんなパワーを感じさせられるのですよ。

 

その2 三線島唄、そしてアイリッシュ?「音楽」の力

これは予告を見て(聴いて)もらったほうがいいかな。

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当時、BOOMの「島唄」がヒットしていた前か後かは忘れてしまったけど、三線(さんしん)と声高な歌声の島唄の素朴さが、「その1」と一緒に波状攻撃で耳に襲ってきた。優しいけど力強さも兼ね備える。そんな軸のあるミュージックにも魅了された。そこへ輪をかけるように用いられたアイリッシュ・ミュージックもたまらない。

(これについても語ると長くなるので、別の機会に)

 

その3 沖縄のジミ・ヘンドリックス

「その2」に挙げた音楽は言わばソウルミュージックで、そう言わしめる上で本作で最も存在感を放つのが、オジイ役の登川誠仁。予告の最後で「おっぱい」の良さについて語るお方。しわがれた味のある歌声と三線の速弾きがカッコ良過ぎるのさー。

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…って、これは映画から外れてしまっているか。とはいえ映画での超・素の演技もユニークで、演奏も素晴らしい。劇中「国頭ジントヨー」という島唄村上淳と一緒に替え歌にした「(おっぱい)モンデヨー」が秀逸です(どうしてもそっちか?)。

 

…いや、これあまりに断片的な紹介だな。まぁ、とりあえずいいか。

もうちょっと丁寧にかみ砕くか、違う切り口に行くかで次回は迷う。迷う…。